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ノリタケの偽物が気になって検索していると、オールドノリタケの偽物や複製品が多いという話や、ノリタケの裏印偽物の見分け方、オールドノリタケの見分け方を解説する情報がたくさん出てきて、かえって不安になってしまうことがあると思います。
メルカリやヤフオクなどのフリマアプリで見つけたオールドノリタケのカップ&ソーサーが本物なのか、ネット通販で見つけたノリタケ食器が正規品なのか、通販サイトが安全なのかどうか、あなたもきっと気になっているはずです。
さらに、ノリタケの裏印一覧を全部覚えないといけないのか、ノリタケ食器の買取や査定のときに偽物だったらどうしよう、と売る側の不安を感じている方も少なくありません。
この記事では、ノリタケの偽物をできるだけシンプルに見分けるための考え方と、フリマアプリやネット通販、実店舗で失敗しないためのポイント、そして売却や買取のときに気をつけたい真贋チェックのコツを、ノリタケ好きの一人として、できるだけわかりやすくまとめていきます。
コレクションとして楽しみたい方も、日常の食卓でノリタケを気軽に使いたい方も、「難しい専門知識を全部覚える」のではなく、「ここさえ押さえれば大きな失敗は避けやすいよ」というラインを目指して書いていますので、参考にして頂ければ嬉しいです。
この記事で分かること
- ノリタケの偽物と本物を見分けるポイント
- 裏印や金彩、重さなど具体的なチェック方法
- メルカリやヤフオク、ネット通販で失敗しない買い方
- 売却や買取前に押さえたい真贋と査定の考え方
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ノリタケの偽物を見分ける基礎
まずは、ノリタケの偽物がなぜ多いのか、そして本物と偽物を見分けるときに「どこを優先して見るべきか」を整理しておきます。
裏印や金彩、重さや立体感など、チェックする箇所はいくつかありますが、闇雲に全部を覚えようとしなくて大丈夫です。
ここでは、オールドノリタケを中心に、初心者でも押さえやすい基礎の部分をギュッと絞って解説していきます。
途中で出てくるチェックポイントは、あとから見返せるようにBOXやリストで整理しているので、「いま全部覚えないと」と気負わなくて大丈夫ですよ。
オールドノリタケの見分け方の重要性

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ノリタケの中でも、とくに偽物が多いのがオールドノリタケです。明治末〜戦前にかけて作られた輸出向けの食器で、手描きの絵付けや盛り上げ金彩がとても華やかなので、世界的にコレクターが多いジャンルなんですよね。
アメリカをはじめ海外でも根強い人気があり、いまも専門のクラブや愛好会が活動しています。
人気があるジャンルはどうしても偽物や複製品が増えます。オールドノリタケの偽物には、パッと見は雰囲気が良くても、よく見ると裏印が粗かったり、金彩がギラギラして安っぽかったり、素地が分厚くて重すぎたりと、いくつか共通する特徴があります。
ただ、ひとつの特徴だけで「これは絶対偽物」と決めつけてしまうと、本物を見逃してしまうこともあるので、注意が必要です。
もうひとつややこしいのが、「意図的な偽物」だけでなく、ノリタケによく似た別工房の製品が混ざっているパターンです。
TOTOなど、当時の日本には良質な洋食器を作っていたメーカーが他にもあり、作風が近いものも多く残っています。
これらは厳密には偽物ではありませんが、現代のフリマやオークションの画面上では、オールドノリタケと混同されがちです。
オールドノリタケが特に狙われる理由
オールドノリタケ偽物見分け方が重要と言われるのは、ただコレクターが多いから、という理由だけではありません。
特徴的なデザインや金彩、わかりやすい裏印があるため、真似しやすいという事情もあります。たとえば、花のブーケや風景画、モリモリの盛り上げ装飾など、「それっぽさ」が出しやすいモチーフが多いんですよね。
さらに、アンティーク市場の価格帯もポイントです。本物のオールドノリタケは、状態やデザインによっては1客で数万円以上になることもあります。
一方で、偽物や複製品は、原価がそこまで高くなくても、「オールドノリタケ風」としてそれなりの値段が付けられてしまうことがあります。
この差額があるからこそ、模造品を作る側から見ると「儲かりやすい」ジャンルになってしまうわけです。
とはいえ、あなたがすべての偽物を完璧に見抜く必要はありません。大事なのは、「危険度が高いパターンを避ける目」を持つことです。
裏印・金彩・重さといったポイントを組み合わせてチェックしていけば、明らかにリスクの高い個体はかなり避けやすくなります。
この記事のゴールも、「専門鑑定士レベルになる」ことではなく、「普段の買い物で大きく損をしないラインに到達すること」ですよ。
偽物と裏印バックスタンプ

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ノリタケの偽物を見分けるうえで、一番大事なのが裏印(バックスタンプ)です。オールドノリタケでも現行ノリタケでも、まずは必ず裏返して裏印を確認するクセをつけておくと、かなりリスクを減らせます。
裏印は、その器がどの時代・どのラインで作られたのかを知る「パスポート」のような存在です。
オールドノリタケの本物には、メープルリーフ印、マルキ印、M-NIPPON印、M JAPAN印、桜印、ライジングサン印など、時代や輸出先によってさまざまな裏印が使われています。
ぜんぶ覚える必要はありませんが、「こういう雰囲気のマークが多いんだな」とざっくりイメージしておくだけでも、怪しいものに気づきやすくなります。
逆に偽物は、これらを真似しながらも、よく見るとロゴ全体のサイズ感やバランスが不自然だったり、文字の線が太くて潰れていたりすることが多いです。
特に、ドットや細い線が潰れてベタっとしていたり、円形のマークがいびつだったりする場合は、「あれ?本物とちょっと違うかも」と疑ってみるサインになります。
| チェック項目 | 本物の傾向 | 偽物に多い傾向 |
|---|---|---|
| 裏印のサイズ | シリーズ内でおおむね一定 | 一回り大きい・小さいなど極端 |
| 文字の線 | 線の太さが整っていて読みやすい | 線が太すぎる・潰れている |
| ロゴのバランス | マークと文字の配置が自然 | 傾いている・中心からズレている |
裏印を見るときの具体的なコツ
写真だけで判断するときは、スマホでスクリーンショットを撮って、指で拡大して見るのがおすすめです。
肉眼だと「なんとなくそれっぽい」で終わってしまう部分も、拡大すると、線のガタつきや文字の潰れがよくわかります。とくに、NoritakeロゴのNやkの形、NipponやJapanの綴りと字間は要チェックです。
また、裏印が一部しか写っていない写真も注意です。マークの上半分だけ、下半分だけ、あるいは角度を付けて撮られていて全体が見えないものは、本物でも単に写真が雑なだけのケースもありますが、あえて見せたくない部分がある可能性もゼロではありません。
「裏印の全体がわかる写真を追加していただけますか?」と聞いてみて、対応してもらえるかどうかも判断材料になります。
現行のノリタケでは、Noritakeロゴのフォントや色味、位置が比較的一定です。偽物は、ロゴがぼやけていたり、フォントが妙に細かったり太かったり、プリントの位置がズレていたりと、どこか「既製品っぽくない違和感」が出やすい印象があります。
同じシリーズの他の写真(公式オンラインショップなど)と並べて見比べると、小さな違いに気づきやすくなりますよ。
裏印だけをじっくり掘り下げたい場合は、ノリタケの裏印と年代の詳しい解説で詳しくまとめていますので、あわせてチェックしてみてください。
代表的なマークの変遷を時系列で追えるので、「この器はだいたいどの時代かな?」という感覚がつかみやすくなると思います。
なお、裏印は奥が深くて、全部を暗記しようとすると本当に大変です。「見たことがない裏印=必ず偽物」ではないという点も重要で、レアなロゴや輸出先限定のパターンも実在します。
あくまで、裏印は「怪しいものを弾くフィルター」の一つ、と捉えておくとバランスが取りやすいかなと思います。
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オールドノリタケ一覧
偽物と金彩絵付けの違い
オールドノリタケらしさを決めるのが、たっぷり使われた金彩と、手描きの絵付けです。ここも、本物と偽物で雰囲気がかなり変わります。
写真でも意外と違いが出やすいポイントなので、オンラインで買うときにも大きなヒントになりますよ。
本物のオールドノリタケは、金彩の発色が落ち着いていて、艶がありながらギラギラしすぎないことが多いです。長い年月を経ているので、ところどころ擦れはあっても、全体としては上品な光り方をしています。
光を受けたとき、面全体が一様にピカピカするのではなく、細かい凹凸に沿って柔らかく反射するようなイメージです。
一方、偽物では、金彩が妙にピカピカして安っぽく見えたり、逆にムラだらけでくすんでいたりと、「金の質感」がちぐはぐなことがよくあります。
塗りの境目がガタついていたり、ラインが波打っていたりすることも多く、近くで見ると「フリーハンドで大ざっぱに描いた感じ」が出てしまっていることが多いですね。
絵柄の描き込みに注目する
絵付けのクオリティを見るときは、「どれだけ細かい情報が描かれているか」に注目してみてください。本物のオールドノリタケは、花の葉脈や花びらの陰影、風景画なら遠景の山や建物の輪郭など、細部まで描き込みがあるものが多いです。
一本一本の線が細く、色のグラデーションも自然で、全体として立体感のある絵に見えます。
偽物や質の良くない複製品では、花びらの枚数がざっくりしていたり、葉っぱの輪郭が太い一本線で描かれているだけだったりと、「よく見ると情報量が少ない」ことが多いです。
遠近感も弱く、手前と奥の差があまり付いていないので、全体的に平面的な印象になります。
写真でチェックするときは、絵柄の一部をアップにして見てみるのがおすすめです。特に、バラの花や人物の顔など、繊細さが出やすい部分を拡大すると、描き込みの質がよくわかります。
経年の擦れと「わざとらしいエイジング」
オールドノリタケはアンティークなので、多少の金彩の擦れや、表面の小キズはむしろ自然です。ただし、「わざとらしいエイジング」が施されているものには注意が必要です。
たとえば、特定の場所だけ極端に擦れていたり、同じ方向にだけ傷が集中している場合などは、「加工されているかも?」と疑ってみても良いかもしれません。
自然な経年変化では、取っ手・口縁・高台・よく触る模様の部分などに、ゆるやかな擦れが出ることが多いです。
逆に、あまり触れられないはずの内側底面だけがやたら汚れていたり、金彩の上だけに不自然な傷が集中している場合は、別の要因がある可能性があります。
写真を見るときのコツとしては、光が反射している部分に注目してみてください。金彩が一面ベタっと同じ光り方をしている場合は、要注意ポイントになることが多いです。
ほどよくムラのある艶やかな反射のほうが、オールドノリタケらしい質感に近いですよ。
偽物と重さ素地立体感
実物を手に取れる場合は、重さと素地の厚みも大きなヒントになります。オールドノリタケ偽物見分け方の中でも、これは写真ではわかりにくい部分なので、お店や骨董市でチェックするときに特に意識してほしいポイントです。
本物のオールドノリタケは、見た目より軽く感じることが多く、素地も比較的薄めで、指で軽く弾くと高めの澄んだ音がすることがあります。
持ったときに「すっと持ち上がる」軽やかさがあるんですよね。これは、素地の質や焼成温度、成形の精度など、いろいろな要素が積み重なった結果です。
逆に偽物は、カップなのに妙にずっしりしていたり、ボディが厚ぼったくて、縁の部分も丸く太くなっていることがあります。
これはあくまで一つの目安ですが、「見た目のサイズに対して重すぎる」と感じたら、他のポイントも合わせて慎重に見たほうが良いと思います。
「ちょっと重いかな?」くらいなら許容範囲ですが、「これマグカップ並みに重くない?」と感じたら、一度立ち止まってみるのがおすすめです。
立体感と成形の精度を見る
盛り上げ装飾(エナメルのドットなど)も、立体感をチェックしたい部分です。本物は、粒の大きさが揃っていて、並び方も丁寧で、光の当たり方で陰影がしっかり出ます。
指でそっとなぞると、規則正しい凹凸が感じられて、「一粒一粒置いていったんだな」という手仕事のニュアンスがあります。
偽物はドットがいびつだったり、並びがガタガタだったりと、近くで見ると粗さが目立つことが多いです。盛り上げ自体がのっぺりしていて、高さが足りないものもあります。
立体感が出ていないと、せっかくの豪華なデザインも、どこか平坦な印象になってしまうんですよね。
また、カップの口縁や取っ手、皿のリム(縁の部分)のラインもチェックポイントです。本物はカーブがなめらかで、左右のバランスも整っていることが多いです。
一方、偽物では、口縁の高さが微妙に違っていたり、取っ手が左右で非対称だったりと、「よく見ると歪んでいる」ことがあります。
タップ音(指で軽く弾いたときの音)は、あくまで参考程度に使うのがおすすめです。高めの澄んだ音がする=本物、に必ずしも直結するわけではありませんが、「あまりに鈍い音で違和感がある」ときは、他のポイントも合わせてチェックするきっかけになります。
ノリタケのNippon表記注意

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オールドノリタケの裏印でよく話題になるのが、Nippon 表記のバックスタンプです。これは、19世紀末〜20世紀初頭にかけて、アメリカ向け輸出品に原産国表示が義務づけられた時代の名残で、多くのオールドノリタケに使われました。
そのため、Nippon印はコレクター人気も高く、「Nipponと書いてあるだけで欲しくなる」という方もいると思います。
ただし、「Nippon と書いてあれば安心」とは限りません。偽物でも、しっかりNipponと入っているものがあるからです。なかには、Nipponn のように綴りが間違っているものや、文字のバランスがおかしいものも見かけます。
綴りが正しくても、文字が不自然に太かったり、マーク全体に対して異様に大きかったりするケースもあります。
ポイントは、Nipponという単語そのものよりも、文字の形やサイズ、周りのマークとのバランスです。
ロゴ全体が極端に大きかったり小さかったり、文字の位置が斜めに傾いていたりする場合は、他の条件(絵付け・重さ・価格など)も合わせて慎重に判断していきましょう。
Nippon印の「時代感」を意識する
もうひとつ意識しておきたいのが、「Nippon印が使われた時代」とデザインの整合性です。おおまかに言うと、Nippon表記の裏印は19世紀末〜1910年代頃までが中心とされ、以降はJapan表記のマークが増えていきます。
にもかかわらず、明らかに後年のデザイン(たとえば戦後っぽいモダンな図案など)にNippon印が入っている場合は、少し注意が必要です。
もちろん、時代の境目はきっちり分かれているわけではなく、例外も多いので、「このデザインでNippon印は絶対にあり得ない」とまでは言い切れませんが、「デザインとマークの組み合わせに違和感があるかどうか」を一度立ち止まって考えてみるだけでも、怪しい個体を避ける助けになります。
また、Nippon印はコレクター人気が高い分、価格も高騰しやすいジャンルです。
相場より極端に安いNippon印のオールドノリタケを見つけた場合は、裏印・金彩・重さ・売り手の情報といった他の条件も総合して、「なぜこんなに安いのか?」を一度考えてみると良いかなと思います。
Nippon印だからといって、必ずしも本物で高価とは限りませんし、Japan表記だからといって価値が低いわけでもありません。
マークだけで一喜一憂しすぎず、全体としてのクオリティと状態を見て判断することが大切です。
ノリタケの偽物を避けて安心に買うためのポイント

出典:ノリタケ公式
ここからは、実際にノリタケを買うとき・売るときに、ノリタケの偽物をできるだけ避けるためのポイントを、購入チャネル別に整理していきます。
メルカリやヤフオクなどのフリマアプリ、楽天市場などのネット通販、骨董市やリサイクルショップといった実店舗、それぞれで見るべきポイントが少しずつ違うので、自分がよく使うルートをイメージしながら読んでもらえると、すぐに実践しやすいかなと思います。
また、「買うとき」と「売るとき」では、同じノリタケ偽物の話でも、視点が少し変わります。
買う側としては「損をしない・偽物を掴まない」がテーマですが、売る側としては「本物を安く手放しすぎない」「偽物と疑われない」ことも大事なポイントです。そのあたりも意識しながらお話ししていきますね。
ノリタケ公式Shop
Noritake 公式ショップ 楽天市場店
ノリタケをメルカリ・ヤフオクで見る際の注意点

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まずは、メルカリやヤフオクなどのフリマアプリ・ネットオークションです。オールドノリタケを探している人の多くが、一度はチェックするルートだと思います。
出品数が多く、思わぬ掘り出し物に出会えることもある一方で、ノリタケ偽物のリスクも比較的高い場所です。
このあたりで一番ネックになるのは、写真の情報量が足りないことです。出品者本人がノリタケに詳しくないケースも多く、「ノリタケとして譲り受けました」「ノリタケ風と思います」のような曖昧な説明のまま出ていることもあります。
中には、そもそもブランド名にあまり関心がないまま、「なんとなく高そうだからノリタケで出してみた」というパターンもあります。
出品ページで必ず見るポイント
フリマアプリでノリタケを探すとき、私が必ず確認するのは次のあたりです。
- 裏印のアップ写真があるか(ピンぼけしていないか)
- 金彩や絵柄のクローズアップ写真が載っているか
- 「ノリタケと思われる」「ノリタケ風」といった表現になっていないか
- 価格が相場に対して極端に安すぎないか
- 出品者の評価や過去の出品内容が不自然でないか
裏印や金彩の写真が一切ない、全体写真だけで出している場合は、悪意がないことも多いですが、真贋判断はかなり難しくなります。
「裏印の部分をもう少し近くで撮った写真を追加していただけますか?」とコメントしてみて、その対応を見てから考えるのもひとつの方法です。
裏印や金彩の写真が一切ない、質問してもはぐらかされる、返品不可を強調しつつ相場よりかなり安い──このあたりが重なっている場合は、かなりリスクが高いと考えたほうが安全です。
「安いしダメ元で」と思っても、後でモヤモヤが残ることが多いので、個人的にはおすすめしません。
コメントで聞いていいこと・聞きすぎないほうがいいこと
フリマアプリでは、コメント欄の使い方も大切です。ノリタケ偽物が気になっている場合は、次のような質問は遠慮なくして大丈夫だと思います。
- 「裏印の全体が写るように、もう1枚写真を追加していただけますか?」
- 「購入時のお店や経緯を覚えていれば教えてもらえますか?」
- 「気になる傷や金彩の擦れがあれば、写真で見たいです」
一方で、「本物ですか?」「偽物ではないですか?」といった聞き方は、出品者を必要以上に警戒させてしまうこともあります。
多くの場合、出品者自身が専門家ではなく、「本物かどうかはよくわかりません」と正直に書いているケースも多いです。
その場合は、あなた自身が写真と価格、説明文を総合して判断するしかないという前提で、慎重に検討していくのが現実的かなと思います。
偽物とネット通販詐欺

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次に、一般的なネット通販サイトについてです。ノリタケの現行品を安く買いたいと思って検索していると、公式っぽいデザインなのに運営実態が怪しいサイトが紛れていることがあります。
中には、ノリタケの会社情報(住所や電話番号など)を無断で使っているようなケースもあり、注意喚起が出されているほどです。
このタイプの偽通販サイトは、見た目がきれいで商品写真もしっかりしていることが多く、「安くてお得そう」と感じやすいのがやっかいなところです。ですが、細かい部分を見ていくと、おかしなポイントがちらほら見えてきます。
ネット通販サイトで見るべきチェックリスト
ネット通販でノリタケを買うときは、次の点を一度チェックしてみてください。
- 運営会社名・所在地・電話番号が明記されているか
- 問い合わせ先のメールアドレスが独自ドメインになっているか(フリーメールだけでないか)
- 商品ページの日本語がおかしくないか、機械翻訳のようになっていないか
- 定価とかけ離れた「激安価格」ばかり並んでいないか
- 決済方法が銀行振込・仮想通貨など一部に偏っていないか
| 項目 | 安心なサイトの傾向 | 怪しいサイトに多い傾向 |
|---|---|---|
| 会社情報 | 会社名・住所・電話番号・代表者名がそろっている | 会社名だけ、住所が曖昧、電話番号がない |
| 問い合わせ先 | 自社ドメインのメールアドレス | フリーメールのみ、担当者名不明 |
| 価格設定 | 定価から多少の割引、相場と整合的 | すべて半額以下など極端な安さ |
現行ノリタケを安心して買うなら、ノリタケ公式オンラインショップや、楽天市場の公式ショップ、信頼できる百貨店や食器専門店のオンラインストアを選ぶのがおすすめです。
メーカーが公式に「ここは当社と関係があります」と明記しているショップを選ぶことで、偽物や悪質なサイトを避けやすくなります。
ノリタケは、会社情報を無断で利用するオンラインショップに対して公式に注意喚起を行っています。(出典:株式会社ノリタケカンパニーリミテド「当社の会社情報を無断で使用しているオンラインショップにご注意ください」)こうした一次情報をチェックしておくと、「どこまでが公式の販売ルートなのか」が見えやすくなります。
ノリタケに限らず、高級食器ブランドの正規品と偽物の線引きに悩みやすい方には、香蘭社を例にした香蘭社の偽物を掴まないための見分け方も、考え方の参考になると思います。
「公式が明言している販売ルートをチェックする」という基本は、どのブランドにも共通する大事なポイントです。
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実店舗と骨董市リスク
骨董市や蚤の市、リサイクルショップ、アンティークショップなど、リアルの場でオールドノリタケを探すのが好き、という方も多いはずです。
写真だけではわからない質感や重さを確かめられるのは、実店舗ならではのメリットですよね。私も、時間があればついフラッと覗いてしまいます。
一方で、出店者の方がノリタケの専門家とは限らず、「お客様からノリタケとして持ち込まれたので、そのままの情報で出しています」というケースもあります。
悪意がなくても、結果的に偽物が紛れ込むことがあるわけです。リサイクルショップなどでは、ブランドよりも「食器まとめていくら」という扱いになることも多く、裏印までチェックされていない場合もあります。
実店舗でのチェックのコツ
実店舗でチェックしたいポイントは、これまでお話しした裏印・金彩・重さ・立体感に加えて、「売り手の説明内容」です。
- 裏印について質問したとき、きちんと説明してくれるか
- 年代やシリーズ名を過度に言い切っていないか(「絶対◯◯年」と断言しすぎないか)
- 気になる点を伝えたとき、誠実に対応してくれるか
- 返品・交換ポリシーが明確になっているか
骨董市の場合、「詳しいことはわからないけど、この値段ならどう?」というスタイルのお店も多いです。
それ自体が悪いわけではなく、むしろ掘り出し物が見つかりやすいスタイルでもありますが、そのぶん真贋の最終判断はあなた自身の目に委ねられます。
私自身も、骨董市では「ノリタケっぽいけれど裏印が違うもの」に出会うことがあります。その場で買うかどうかは、状態や価格だけでなく、出店者さんの説明の仕方や、質問への反応も含めて総合的に判断するようにしています。
「本物かどうかは保証できないけど、この状態と値段ならどう?」と正直に話してくれるお店は、長い目で見て信頼しやすいと感じています。
実店舗の良さは、その場で「持ってみて考える」ことができる点です。オンラインだと写真と文章だけの判断になりますが、リアルの場では、重さや質感、バランス感覚など、五感を総動員してチェックできます。
そのぶん、「なんとなく違和感がある」という直感も大切にしていいと思います。
買取査定のポイント

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手元のノリタケを手放そうかな、と思ったときに気になるのが、「そもそも本物なのか」「どれくらいの価値があるのか」というポイントですよね。
ここでも、ノリタケの偽物かどうか、オールドノリタケとして価値があるのかどうかを、ある程度は意識しておきたいところです。
ただ、オールドノリタケの裏印は種類が多く、状態やデザインによる価格差も大きいので、素人判断だけで「これは価値がない」と決めつけないことも大切です。
パッと見で地味に見える図案でも、コレクターの間では人気がある、というケースもありますし、逆に派手だからといって必ずしも高額とは限りません。
買取前にチェックしておきたいこと
買取・査定をお願いする前に、次の点をざっくりチェックしておくとイメージがつきやすくなります。
- 欠け・ヒビ・修復跡がないか(あっても査定は可能)
- 金彩や絵付けがどの程度残っているか
- セットの場合、点数が揃っているか
- 箱や説明書などの付属品が残っているか
ノーブルカップボードでは、シリーズ別の買取の考え方も含めて解説しているノリタケクラフトーンの買取相場ガイドも公開しています。クラフトーン以外のシリーズでも、「状態」「シリーズの人気」「付属品」の3つが価格を左右しやすい、という考え方は共通です。
また、買取店選びもとても大事です。リサイクルショップ全般を扱うお店より、食器やブランド食器に詳しいお店・担当者のほうが、ノリタケらしさを理解したうえで評価してくれる可能性が高いです。
オールドノリタケの取り扱い実績があるかどうかも、ひとつの目安になります。
買取価格や相場は、あくまで一般的な目安に過ぎません。実際の査定額は、ブランドやシリーズ、状態、市場のタイミングなどによって大きく変わることがあります。
正確な金額や真贋の判断については、必ず専門の査定士や信頼できる買取店に相談してください。
最近は、写真を送るだけで概算の査定をしてくれるサービスも増えています。まずはオンライン査定でおおよその感触をつかんでから、納得できるお店に対面査定をお願いする、という流れも取りやすくなりました。
「偽物だったらどうしよう」と一人で悩み続けるよりも、プロに見てもらったほうがスッキリすることも多いですよ。
まとめ:ノリタケの偽物を避けるコツと見るべきポイント
最後に、ノリタケの偽物を避けるために、最低限ここだけ押さえておきたいポイントをまとめます。復習もかねて、ざっと目を通してもらえると嬉しいです。
- 裏印を必ず確認する(サイズ・バランス・文字の潰れ方)
- 金彩や絵付けの質感を見る(ギラギラしすぎ・ムラがないか)
- 実物を持てるなら重さと素地の厚みをチェックする
- メルカリやヤフオクでは写真の情報量と出品者の評価を重視する
- ネット通販では運営会社情報と価格設定を確認する
- 買取や査定は、ノリタケや食器に詳しい専門家に相談する
ノリタケの世界は、裏印や歴史を知れば知るほど面白く、集める楽しさもどんどん広がっていきます。一方で、すべてを自分だけで完璧に判断しようとすると、どうしても無理が出てしまいます。
ノリタケ偽物の情報は、ネット上にもたくさんありますが、ときには不安を煽るような言い方もあるので、疲れてしまうこともあるかもしれません。大事なのは、「自分でできる範囲のチェック」と「プロに頼る場面」のバランスです。
この記事でお伝えした裏印・金彩・重さ・販売ルートといったポイントを押さえておけば、多くの場合は「怪しいものを避ける」レベルには十分近づけるはずです。
それでも迷うときや、大きな金額のものを扱うときは、信頼できるショップや買取店、ノリタケに詳しい専門家に相談することをおすすめします。
この記事の内容は、あくまで一般的な目安や私なりの考え方であり、すべてのノリタケ製品に当てはまるとは限りません。正確な情報や最新の仕様については、ノリタケ公式サイトや利用するサービスの公式情報をご確認ください。
また、購入や売却など重要な判断をする際は、最終的な判断を信頼できる専門家にご相談いただくことを強くおすすめします。
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