ノリタケの製品を手に取る際、その本物か偽物かを見分ける重要な手がかりとなるのが、ノリタケのバックスタンプ(現在,過去)です。
長年にわたり、ノリタケは多種多様なバックスタンプ(裏印)を用いてきましたが、そのデザインや情報は時代ごとに変化しています。本物のノリタケ製品を確実に識別するためには、現在の裏印の特徴を理解することが不可欠です。
この記事では、ノリタケの裏印がどのように進化してきたのか、また、特にコレクターから高い評価を受けているオールドノリタケの見分け方まで、詳しく解説します。
偽物を避け、真の価値あるノリタケを見極めるためのポイントを紹介することで、あなたのコレクションがより豊かなものとなるように助けます。
・偽物と本物を区別するための裏印の見分け方
・オールドノリタケの製品を識別するための特徴
・ノリタケの裏印が時代によって変遷してきた歴史
ノリタケ バックスタンプ 現在:基礎知識
・裏印と偽物を見分けるポイント
・廃盤のシリーズ一覧とその特徴
・オールドノリタケとノリタケの違い
・オールドノリタケの見分け方:基本
・オールドノリタケの価値と見極め方
ノリタケの食器はどこの国製?
ノリタケの食器は、日本が原産国です。ノリタケカンパニーリミテッドは、愛知県名古屋市に本社を構え、1911年に設立されました。
この会社は、日本を代表する陶磁器メーカーとして、長い歴史を持っています。特に「ノリタケ」ブランドの食器は、高い品質と繊細なデザインで知られ、世界中で愛されています。
したがって、ノリタケの食器を見かけたら、それが「日本製」であることを自信を持って言えます。
ノリタケ会社情報
会社名 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド |
英名 | NORITAKE CO., LIMITED |
創立 | 1904年1月1日(合名会社) |
本社所在地 | 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36号 |
代表者 | 代表取締役社長 東山 明 |
資本金 | 156億3,200万円 |
上場市場 | 東京証券取引所 プライム市場、名古屋証券取引所 プレミア市場 |
裏印と偽物を見分けるポイント
廃盤のシリーズ一覧とその特徴
オールドノリタケの見分け方:基本
オールドノリタケを見分ける基本は、裏印(バックスタンプ)、デザイン、および素材に注目することです。オールドノリタケの裏印は、製品の底に「NIPPON」や「JAPAN」、特定の記号が記されていることが多く、これはその時代の輸出規制に従ったマーキングです。また、裏印にはしばしば「Noritake」の文字と共に樹木やリースなどのモチーフが描かれています。
デザイン面では、オールドノリタケはアールヌーボーやアールデコ様式の影響を受けた豪華な手描きの花や風景が特徴です。これらの絵柄は色彩が鮮やかで、ゴールドを多用した装飾が施されていることが一般的です。
素材については、オールドノリタケは手触りが滑らかで、高品質の磁器が使用されていることが多いです。
これらのポイントを押さえることで、オールドノリタケの本物を見分ける手助けになるでしょう。
オールドノリタケの価値と見極め方
オールドノリタケの価値を見極めるには、いくつかの重要な要素に注目します。まず、製品の状態が重要です。割れ、欠け、色あせがないことが理想的ですが、長い年月を経た古いアイテムであるため、多少の使用感は価値を著しく減少させるものではありません。
ただし、修復痕や大きなダメージがある場合は価値が下がります。
次に、希少性が価値を左右します。限定生産品や珍しいデザイン、特に歴史的な出来事や人物をモチーフにしたシリーズは、一般的なモデルよりも高い価値があります。
また、完全なセットである場合、つまり多くの部品が揃っている場合は、個々の部品よりも価値が増す傾向にあります。
最後に、市場の需要も重要です。オールドノリタケの収集が活発な地域や期間によっては、特定のアイテムの価値が上がることがあります。これらの点を総合して、オールドノリタケの価値を見極めることができます。
ノリタケ バックスタンプ 現在:詳細解説
・裏印で見る昭和期の特徴
・裏印で見るRCとその時代背景
・ナルミとノリタケどちらが高級?比較分析
・オールドノリタケはいつまで使われていた?
ノリタケの年代を見分ける方法
ノリタケの食器の年代を見分けるには、主に裏印(バックスタンプ)を調べる方法が効果的です。ノリタケは時代ごとに異なる裏印を使用しており、これを解読することで製造年代を推定できます。
例えば、「NIPPON」や「MADE IN JAPAN」などの文字が含まれる裏印は、それぞれ異なる時期を示します。特に、「NIPPON」は1921年以前に使用されていたことが多く、その後は「JAPAN」へと変わりました。
また、裏印の色やデザインの細部も参考になります。黒や緑色の文字で書かれたものは古い時代のものであることが多いです。さらに、デザイン自体のスタイルやモチーフも年代を推定する手がかりになります。例えば、アールデコスタイルやアールヌーボースタイルのものは特定の時期に流行したデザインです。
このように、バックスタンプやデザインの詳細を注意深く観察することで、ノリタケの食器の年代を見分けることができます。それにより、コレクターや評価者はその価値を正確に評価することが可能になります。
裏印で見る昭和期の特徴
ノリタケの裏印における昭和期の特徴を理解することは、その時代の食器を見分ける上で非常に有益です。昭和時代にノリタケが用いた裏印は、デザインや文字の種類によって多様ですが、いくつかの共通点があります。
昭和期の裏印には、「Made in Japan」または「Japan」という表記が一般的で、これは国際的な貿易標準に従った結果です。
また、この時期には色彩が豊かで、しばしば青や緑のインクが使用されていたことが特徴的です。特定のシンボルやロゴ、例えば「RC(Royal Crockery)」の使用は、ノリタケが高級磁器市場におけるその地位を象徴しています。
さらに、裏印にはしばしば製造年代を示すコードやシリアルナンバーが含まれており、これによって具体的な製造年を特定できることがあります。
これらの裏印の変化を追うことで、昭和時代のノリタケ製品がどのように進化してきたかを明らかにすることができます。食器の収集家や愛好家にとっては、これらの特徴を理解することがコレクションの価値をより深く知る手段となるでしょう。
裏印で見るRCとその時代背景
ノリタケの「RC」裏印は、「Royal Crockery」という言葉の略であり、これは高級磁器を意味します。この裏印は特に1906年から1921年の間に使用され、ノリタケがその品質と工芸を世界に認めさせるための重要な時期を象徴しています。RC裏印は、ノリタケの製品が高級であることを示す目印として設計されました。
この時代背景として、日本は明治時代末期から大正時代にかけて急速な工業化と西洋化を進めており、ノリタケもまたその流れに乗って国際市場での地位を確立しようと努力していました。RC裏印は、そのような背景のもとで、西洋の美術様式や製造技術が導入され、製品のデザインにも顕著に反映されています。
RC裏印が使用された時期には、多くのノリタケ製品が欧米の市場向けに輸出され、国際的な評価を受けることとなります。これは、ノリタケが世界的な磁器メーカーとしての地位を築き上げる過程で非常に重要な役割を果たしました。
ナルミとノリタケどちらが高級?比較分析
ナルミとノリタケは、どちらも日本を代表する磁器ブランドですが、そのポジショニングや製品の特性は異なります。ノリタケは1876年に創業され、国際的にも広く認知されている老舗磁器メーカーです。製品は伝統的な美術磁器やディナーウェアが中心で、高級な食器としての地位を確立しています。
一方、ナルミは1936年に設立され、特にホテルやレストラン向けの業務用磁器で知られています。ナルミの製品は耐久性に優れ、現代的なデザインが多いことが特徴です。また、ナルミは一般家庭向けにも高品質なテーブルウェアを提供していますが、ノリタケほどの歴史はありません。
ノリタケが高級ブランドとしての地位を長い間保持しているのに対し、ナルミは機能性と現代的なデザインでその地位を築いています。
どちらが「高級」と言えるかは、使用目的や好みによります。ノリタケは伝統的な高級感と歴史的価値を重視する消費者に、ナルミは実用性と現代的なスタイルを求める消費者に適しています。それぞれのブランドが提供する価値に基づいて選択することが重要です。
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オールドノリタケはいつまで使われていた?
オールドノリタケという呼称は、主にノリタケカンパニー(旧・森村組、日本陶器)が生産していた初期の製品群を指します。これらの製品は大正時代から昭和初期にかけて、特にアメリカ市場を中心に輸出されていました。オールドノリタケの製造は、大きく二つのスタイル、アールヌーボー風とアールデコ風の製品に分類されます。
これらのスタイルは、第一次世界大戦を挟んで人気があったため、製品が作られたのは主に1920年代までとされています。
1920年代の終わりに世界恐慌が始まると、高級装飾品の需要が減少し、ノリタケは製品ラインを切り替えてより実用的な日用品の生産に注力するようになりました。したがって、オールドノリタケとして認識されているような装飾的な製品の製造は、おおよそ1930年代初頭には終了しています。その後、ノリタケは第二次世界大戦後に再び国際市場での地位を確立しましたが、その際には新たなデザインと技術が導入されていました。
したがって、オールドノリタケが「使われていた」時期とは、主に1920年代までと考えられます。これ以降は、ノリタケの製品は「オールドノリタケ」とは異なる新しいスタイルや品質で市場に出されています。
ノリタケのバックスタンプについて深掘り:まとめ
- ノリタケの食器は日本製
- 裏印「Noritake」の明確なロゴが本物の証
- 裏印の色やフォントの一貫性が本物を示す
- 偽物の裏印はぼやけがちで色が不自然
- 廃盤シリーズは収集価値がある
- 廃盤シリーズは時代のデザインや技術を反映
- 現代シリーズはシンプルで機能的なデザイン
- オールドノリタケは1885年から1940年の間に製造
- オールドノリタケはアールヌーボー、アールデコ様式が特徴
- オールドノリタケの裏印は「NIPPON」や「JAPAN」が含まれる
- オールドノリタケの手触りは滑らかで高品質
- オールドノリタケの価値は状態、希少性、完全なセットで決まる
- ノリタケの製品はバックスタンプで年代推定可能
- 昭和期の裏印には「Made in Japan」が一般的
- RC裏印は1906年から1921年に使用、高級磁器を意味
- ナルミとノリタケの比較ではナルミは機能性、ノリタケは高級感が特徴
- オールドノリタケの生産は1930年代初頭にほぼ終了
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