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リチャードジノリ(現在は「ジノリ1735」)の食器は、洗練されたデザインと品質で世界的に愛されていますが、刻印の種類は年代や製品によって異なり、価値も変わります。
この記事ではリチャードジノリの刻印の種類を年代別に整理し、真贋の見分け方や特徴を詳しく解説します。
この記事で分かること
- リチャードジノリの刻印の種類と特徴
- 刻印ごとの製造年代や希少性の判別方法
- 偽物やb級品を刻印から見分ける方法
- 刻印を見てシリーズ名を特定できるようになる
本ページはプロモーションが含まれています
リチャードジノリの刻印の種類と見分け方
- バックスタンプの基本情報
- 刻印の年代による違い
- 緑色GINORI刻印の時代背景
- S.C. RICHARD刻印の意味とは
- 刻印の色と製造年代の関係性
- ドッチア窯との関連性
- ブランドの歴史から見る刻印の変化
バックスタンプの基本情報
バックスタンプは、食器の底面に記される刻印のことです。ブランド名や製造時期、窯の名称が刻まれており、主に製品の真贋や製造年代を特定するために役立ちます。
また、時代やシリーズにより、刻印のデザインやカラーが異なるため、コレクターやアンティーク業者にとって重要な情報源です。ただし、バックスタンプだけでなく、全体のデザインや質感を含めて総合的に判断する必要があります。
刻印の年代による違い
リチャードジノリの刻印は年代ごとにデザインや書体が変化しているため、製造された年代を特定する重要なヒントになります。例えば、20世紀前半までは筆記体でエレガントな書体が多く使われていましたが、1970年代以降はシンプルな書体やスタイリッシュなデザインが主流です。
また、初期の刻印には王冠のマークが用いられ、後期には星マークやイタリア語表記などが加わっています。このため、刻印のデザインや字体を見比べることで、製品の年代をある程度特定可能です。
ただし、刻印のみで断定するのは難しいため、複数の情報を参照して確認するのが望ましいです。
緑色GINORI刻印の時代背景
緑色の「GINORI」刻印は、主に1950年代から1980年代にかけてリチャードジノリで広く使われました。この時代はイタリアが戦後の経済復興を迎え、大量生産が始まった時期でもあります。
そのため、緑色の刻印がついた製品は比較的多く市場に出回っています。また、この時代に製造されたジノリは現代的なデザインが多く、洗練されたモダンさが特徴です。
なお、緑色以外の刻印に比べて製品の品質が劣るわけではありませんが、アンティークとしての希少性はやや低くなります。こういった背景を理解しておくと、刻印を見た際に年代や価値をイメージしやすくなります。
S.C. RICHARD刻印の意味とは

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「S.C. RICHARD」の刻印は、19世紀後半のジノリ製品に見られる特別な刻印です。これは「Società Ceramica Richard(リチャード陶磁器会社)」を表しており、リチャードジノリがジノリ窯とリチャード陶磁器会社が合併する以前の製品であることを示しています。
この刻印が入った製品は歴史的に古く、アンティーク市場では高く評価されています。また、この時期の刻印は製品の品質が高く評価される一方、状態が良いものは少ないため希少価値も高いです。
よって、「S.C. RICHARD」刻印を見つけた場合は丁寧な保管を心がけることをおすすめします。
刻印の色と製造年代の関係性
リチャードジノリの刻印の色には、緑、青、黒、金色などがあります。これらの色はそれぞれ製造された時代や製品の種類と関連しており、年代判別の手掛かりになります。
具体的な例として、緑色は1950年代〜80年代、青色はそれより以前の戦前から1950年代初頭、金色は特別限定品や高級ラインの製品に多く使われました。また、黒色刻印は現代のジノリ製品でよく見られます。
このように、刻印の色を見分けることで製造年代や希少性をおおよそ推測することが可能です。
ドッチア窯との関連性

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リチャードジノリの発祥は1735年に設立されたドッチア窯にあります。刻印の中には「Doccia」という言葉が記されたものがあり、これはジノリがドッチア窯で作られた製品を意味しています。
ドッチア窯時代の刻印は歴史的価値が高く、アンティーク市場でも特に高値で取引されます。そのため、「Doccia」の刻印が確認できれば、歴史的にも価値のある貴重な品であることが分かります。
ただし、ドッチア窯の刻印は数が少なく、模倣品もあるため注意深く確認することが必要です。
ブランドの歴史から見る刻印の変化
リチャードジノリは1735年にイタリアで設立され、その長い歴史の中で刻印デザインも変化しました。初期はドッチア窯として王冠を用いた刻印でしたが、19世紀末にリチャード陶磁器会社と合併すると「Richard Ginori」という文字が加わります。
その後、20世紀に入り経営が変わるたびに刻印が変化していきます。特に、1960年代頃からは英語からイタリア語表記に移行し、デザインもシンプル化しました。このように、ブランドの歴史が刻印にも反映されています。
リチャードジノリの刻印の種類と価値の関係性

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- ベッキオホワイトの刻印の見分け方
- ベッキオホワイトは廃盤?
- リチャードジノリ廃盤シリーズ一覧
- b級品と刻印の違い
- 偽物の見分け方ポイント
- 買取価格に与える刻印の影響
- 刻印から分かるシリーズ識別の方法
ベッキオホワイトの刻印の見分け方
リチャードジノリのベッキオホワイトの刻印は「RICHARD GINORI」のブランド名と王冠マーク、そして「ITALY」の表記が標準的です。
ただ、古いものほど刻印が細く繊細な仕上がりで、新しいものはやや太く鮮明な印象になります。また、最近の製品では刻印がプリント方式に変わり、色合いがより均一です。ベッキオホワイトは非常に人気のあるシリーズであるため、刻印の繊細さや濃淡を確認することで大まかな年代判別ができます。
ただし刻印だけで判断が難しい場合、製品の質感や細部の造りなども併せて確認すると良いでしょう。
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ベッキオホワイトは廃盤?
リチャードジノリのベッキオホワイト自体は現在も生産が継続されていますが、過去には一部の特別なラインやセットが廃盤となっています。例えば以下のようなシリーズは廃盤になっています。
- ベッキオホワイト(ゴールドライン付き限定版)
- ベッキオホワイトの一部コーヒーポットシリーズ
- ベッキオホワイト プレートの特殊サイズ
- ベッキオホワイト 花瓶や装飾品の一部
これら廃盤製品は市場で希少価値が高く、特に刻印が古いタイプほどコレクターから人気があります。購入や買取を検討する際には、廃盤かどうかのチェックが重要になります。
リチャードジノリ廃盤シリーズ一覧
廃盤となったシリーズの刻印には、現在流通しているシリーズと比較してデザインが異なる特徴があります。
廃盤シリーズは希少性が高いため市場でも人気があり、コレクター間で高値で取引されることも少なくありません。廃盤シリーズの製品を探す際は、刻印やデザインを詳細にチェックして判断する必要があります。
b級品と刻印の違い

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リチャードジノリのb級品(アウトレット品)と正規品は、刻印の一部に違いがあります。b級品の刻印には、小さな傷や塗装ムラなど、製品に多少の問題があることを示すため、「B」の文字が追加されるか、あるいは刻印自体に打ち消し線やスクラッチのような記号が入ることがあります。
ただし、製造時期や製造工場により、その表記がない場合もあります。購入時には刻印をよく確認し、もし「B」や明らかな修正跡があれば、アウトレット品の可能性が高いと判断できます。
偽物の見分け方ポイント
リチャードジノリの偽物を見分けるには、刻印のデザインや精密さに注目することが重要です。正規品の刻印は非常に丁寧で、字体やレイアウトが整っていますが、偽物では刻印が粗く歪んでいたり、文字のフォントやスペルが微妙に違ったりします。
特に、王冠やイタリアの地名表記があいまいな場合は注意が必要です。さらに、質感や重さ、触れた時の滑らかさなども本物とは異なる場合が多くあります。これらのポイントを総合的に判断し、刻印と製品の質感の両面から真贋を見極めることが肝心です。
買取価格に与える刻印の影響
リチャードジノリの買取価格は刻印によって大きく変動します。特に古い刻印や希少性の高いドッチア窯時代の刻印は高値になる傾向があります。
例えば、「S.C. RICHARD」や「Doccia」など歴史的な刻印があると、買取価格が上昇します。一方で、緑や黒色の比較的新しい刻印は市場に多く出回っているため、価格はやや低くなる傾向があります。
高価買取を目指す場合、希少な刻印や限定品など、歴史的な価値が高いものを選ぶことがポイントになります。
刻印から分かるシリーズ識別の方法
リチャードジノリの製品は、刻印を詳しく見ることでシリーズをある程度特定できます。例えば「ベッキオホワイト」や「イタリアンフルーツ」「アンティコホワイト」など人気シリーズには特徴的な刻印があり、それぞれ字体やレイアウトが微妙に異なります。
具体的には「ITALY」の位置、字体の太さ、ブランド名の表記方法などで識別できます。刻印とデザインの組み合わせでシリーズを判断する方法もあり、絵柄があるシリーズでは刻印と絵柄を併せて確認することで、より正確にシリーズを特定可能です。
リチャードジノリの刻印の種類と見分け方:まとめ
- バックスタンプには製造年代や窯の名称が記載されている
- 刻印の字体やデザインは製造年代によって異なる
- ジノリの初期の刻印には王冠マークが多く使用されている
- 1950年代~1980年代は緑色の刻印が主流
- 緑色刻印の時代はイタリアが戦後の経済復興期にあたる
- S.C. RICHARD刻印は合併前のリチャード陶磁器会社を表す
- S.C. RICHARD刻印は希少性が高くアンティーク市場で人気
- 刻印の色は製造年代の特定に役立つ重要な要素である
- ジノリの金色刻印は限定品や高級ラインに使われることが多い
- ドッチア窯はリチャードジノリ発祥の窯である
- 「Doccia」刻印は特に希少性が高くアンティーク市場で評価される
- ジノリは時代ごとに刻印デザインが変化し、字体やレイアウトに特徴がある
- 刻印には製品の品質を示す「B」マークがつくb級品が存在する
- 偽物は刻印の字体や位置が不自然で精度が低い
- 刻印を見れば製品のシリーズを識別できる場合がある
- 刻印の色によって大まかな製造年代が推測できる
- 金色の刻印は主に特別なラインに使われる
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