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スポードの中国製ってどうなんだろう、と疑問と不安を感じているあなたは、スポードの食器が好きだからこそ少しモヤっとしているのではないでしょうか。
ブルーイタリアンは中国製なのか、それともイギリス製もまだあるのか、クリスマスツリーはいつから中国製になったのか、マグは中国製でプレートはイギリス製なのか…そんな細かいところが気になり始めると頭が混乱してきますよね。
さらに、バックスタンプを見てもよく分からなかったり、偽物の噂を聞いて不安になったり、どこまでがメイドインイングランドなのか迷うこともあれば、「同じシリーズなのに、お皿とマグで原産国が違うのはなぜ?」という疑問も自然だと思います。
このページでは、スポードの中国製とイギリス製の違い、ブルーイタリアンやクリスマスツリーなど代表作の生産国の傾向、バックスタンプの読み方や見分け方、そしてどんな基準で選べば安心できるかを、テーブルウェア好きの視点で分かりやすくまとめています。
最終的に、スポードの中国製をどう選ぶか、自分は何を重視したいかがすっきり見えてくるはずです。
日常使いからヴィンテージまでいろいろと触れてきた経験をベースに書いているので、この記事が、あなたの“なんとなくのモヤモヤ”を解消して、自信を持って選べるきっかけになれば嬉しいです。
この記事で分かること
- スポードの中国製とイギリス製の基本的な違い
- バックスタンプや偽物の見分け方のポイント
- ブルーイタリアンなど代表作の生産国
- 自分の用途に合ったスポードの選び方
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スポードの中国製の最新事情と基礎知識

出典:スポード公式
ここでは、スポードの中国製がなぜ増えたのか、今どのあたりまでがイギリス製で、どこからが中国製なのかといった全体像を整理しつつ、偽物の話やバックスタンプの読み方、代表作ごとの傾向までざっくり把握してもらうパートです。
まずは俯瞰しておくことで、そのあと細かいポイントもスッと入ってきますよ。「まず全体図を知ってから、自分の欲しいアイテムに落とし込む」という順番で読むのがおすすめです。
偽物の見分け方を知るポイント
スポードの中国製を気にされる方は、同時に「偽物だったらどうしよう…」という不安も持っていることが多いです。生産国の違いと真贋の問題は本来別の話ですが、頭の中ではごちゃっとしやすいところなんですよね。
特にフリマアプリやオークションサイトを見ていると、値段もバラバラで、写真の雰囲気だけでは判断しづらくて不安になってしまうと思います。偽物の見分け方でまず押さえたいのは、バックスタンプのクオリティ、絵柄の解像度、素地の質感、この3つです。
スポードは歴史の長いブランドなので、時代によってロゴや書体の揺れはありますが、それでも「極端に安っぽいプリント感」「にじみ方が不自然」「刻印が極端に浅い・雑」といった違和感はかなり目立ちます。
ロゴの線がガタついていたり、「SPODE」の文字間が妙に広かったりする個体は要注意です。
もうひとつ大事なのが、「透かして見る」「音を聞く」というアナログな確認方法です。食器を明かりにかざして透光性を見ると、本物の磁器や高品質なアースンウェアは、一定の均一感があります。
一方で、明らかにムラがあるものや、妙に濁ったような透け方をするものは品質的に怪しいことが多いです。また、軽く指で弾いたときの音もヒントになります。しっかり焼き締まった個体は、澄んだ高めの音が鳴りやすいですね。
さらに、購入チャネルもかなり重要です。同じ「正規品」でも、並行輸入なのか国内の正規代理店ルートなのかで、アフターサービスの受けやすさや返品ポリシーが変わってきます。
特にヴィンテージやアンティークを狙う場合は、信頼できる専門ショップや、詳しい説明を丁寧に書いている出品者を選ぶのが鉄則です。
偽物を避けるためのチェックリスト
- バックスタンプの書体やロゴの輪郭が極端にぼやけていないか
- 絵柄の線がガタつきすぎていないか、色が薄すぎないか
- 素地の質感がザラザラしすぎていないか、異常に軽すぎないか
- 販売者が原産国や状態を具体的に説明しているか
- 相場から見て「さすがに安すぎないか」を一度冷静に考える
初めてスポードを買う段階であれば、フリマアプリやよく分からない海外サイトからいきなりヴィンテージを狙うよりも、信頼できるショップか正規ルートの新品から入るのがおすすめです。
偽物リスクをかなり下げられますし、まず本物の質感を手に覚えさせておくと、そのあと中古やオークションを見るときの判断材料になります。
スポードの偽物だけをもっと詳しく知りたい場合は、刻印や購入チャネルごとの注意点をまとめたスポードの偽物の見分け方マニュアルも参考になると思います。写真付きで比較しているので、イメージも掴みやすいですよ。
バックスタンプの基本理解

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スポードの中国製かイギリス製かを見分けるうえで、バックスタンプは欠かせない手がかりです。とはいえ、時代によって表記が変わるので、最初は少しややこしく感じるかもしれません。
あなたも、お皿をひっくり返して「SPODE」と書いてあることは分かるけど、そこから先がよく分からない…という経験があるかもしれませんね。
ざっくり分けると、「Made in England とハッキリ書いてあるもの」「Designed in England と書かれているもの」「ブランドロゴとパターン名だけのもの」の3タイプに分かれます。
Made in England と明記されているものは、その名の通りイギリス製と考えて大丈夫です。年代によっては「Copeland Spode England」のように、コープランド家の名前が入っている時期もあります。
一方で、Designed in England とあるものは、デザインはイギリスだが製造は海外、というパターンがほとんどです。スポードの場合、多くが中国やその他アジア圏での生産になります。
また、ロゴとパターン名だけで原産国表示がない場合、本体には書かずに小さなシールで Made in China などを貼っているケースも多いです。このシールが剥がされてしまうと、ぱっと見では分かりづらくなるので、注意が必要です。
バックスタンプを見るときの具体的なコツ
バックスタンプを見るときは、「文字情報」と同じくらい「配置やバランス」も見てみてください。本物のスポードは、ロゴ・パターン名・原産国表記の配置に一定のルールがあることが多く、極端に偏って印刷されていたり、文字間が詰まりすぎていたりすると違和感を覚えます。
また、古いイギリス製の個体には、刻印が粘土に押し込まれている「インプレスマーク」が入っているものもあります。これは製造年月を示すコードになっている場合があり、コレクターの世界ではこのインプレスを見るのも楽しみのひとつです。中国製の現行品では、ここまで手のかかる刻印はほとんど見られません。
バックスタンプの読み方そのものに興味がある方は、国産ブランドを例に裏印の見方を解説している白山陶器のマーク解説も参考になると思います。国を問わず、「ロゴの変遷を追う」という視点は、真贋や年代を判断するうえでとても役立ちますよ。
最初は難しく感じるかもしれませんが、数枚でも手元で見比べていくうちに、だんだん「これは古そう」「これは現行品っぽい」という感覚が育ってきます。
バックスタンプは、まさに食器の履歴書。スポードを長く楽しむなら、ぜひ仲良くなっておきたいパーツです。
ブルーイタリアンの製造背景

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スポードの中国製の話題になると、必ず名前が挙がるのがブルーイタリアンです。1816年から作り続けられている超ロングセラーで、今もスポードを代表するパターンですね。
青い風景画と装飾的なボーダーの組み合わせは、一度見たら忘れられないクラシックな魅力があります。
ブルーイタリアンは、プレート類はイギリス製が多く、マグやティーポットなどのホローウェアは中国製が多いという、ちょっとややこしい構成になりがちです。
理由はシンプルで、平皿は自動化ラインで作りやすく、マグやポットは取っ手付けなど手作業工程が多いからです。人件費の高いイギリスではホローウェアのコストが上がりやすく、その分を中国の工場で吸収している、というイメージですね。
イギリス製ブルーイタリアンの特徴
イギリス製のブルーイタリアン、特に少し年代のある個体は、インクが釉薬の中でほんのりにじんだような柔らかい青で、いわゆるフロウ・ブルーに近い表情を見せてくれます。
素地もややクリーミーな白で、どこか温かみのある雰囲気です。「テーブルに一枚置くだけで、空気がちょっと英国寄りになる」というのは、誇張ではないと思います。
また、プレート裏の高台には、支えのピンの跡(スティルトマーク)が3点ほど残っていることも多く、こうした細部からも伝統的な製法のニュアンスを感じられます。小さなキズのようにも見えますが、これを好むコレクターも多いですね。
中国製ブルーイタリアンの特徴
現行の中国製ブルーイタリアンは、線の輪郭が非常にシャープで、白地とのコントラストがはっきりしています。
写真で見るとこちらの方が「くっきりきれい」に見えることも多く、SNS映えするのは正直中国製の方、というケースもあります。素地の白もやや冷たく、磁器に近い硬質な印象です。
実際に使ってみると、厚みがあり、割れる心配をあまりせずにガシガシ使えるのは中国製の強みです。家族で毎日使うマグやボウルに関しては、「あえて中国製を選ぶ」というスタンスも全然アリだと思います。
どちらが正解という話ではなく、「テーブルで見たい雰囲気」と「どれくらい気を遣わずに使いたいか」で選び分けるのがおすすめですよ。
食器の生産国・原産国はどこか
スポードの食器の生産国・原産国を確認する基本ステップは、「バックスタンプ」「シール」「外箱や商品ページの表記」の三つ巴チェックです。店頭であれば本体と外箱、オンラインであれば商品説明欄までしっかり見るクセをつけると失敗しにくくなります。
プレートやボウルなど、比較的ベーシックなアイテムは今でもイギリス製が残っているシリーズが多い一方で、マグカップや季節もの、ギフトセットなどは中国製が中心、というラインナップもよく見かけます。
シリーズ名だけで判断するのではなく、アイテムごとに原産国を確認するのが実務的なコツですね。
店頭での確認ステップ
店頭でのチェックはシンプルです。
- まず本体をひっくり返してバックスタンプの表記を確認
- Made in England / Designed in England / 原産国表記なし のどれかを把握
- 原産国表記がない場合は、底面や側面に小さなシールがないかを見る
- 箱がある場合は、箱の側面や底のラベルにも目を通す
シールは、透明や金色の小さなものに黒文字で Made in China と書かれていることが多いです。ギフト用途だと、見栄えのために店頭でシールを剥がしてしまうお店もあるので、「原産国シールは剥がされていますか?」と聞いてみるのも一つの手です。
オンラインでの確認ステップ
オンラインショップの場合は、商品説明欄に「原産国:中国」「イギリス製」などと書かれているかどうかをチェックします。ここが完全に空欄のショップは、原産国をあまり気にしていないか、ロットによって変わることを前提にしている可能性があります。
どうしてもイギリス製が良い場合は、「現在販売中のロットもイギリス製か」「Made in England の刻印が入っているか」を問い合わせフォームやチャットで確認してみてください。少し手間ではありますが、後悔したくないアイテムほど、このひと手間が効いてきます。
原産国にこだわる場合は、「シリーズ名だけで決めない」「マグとプレートなどアイテムごとに分けて考える」「疑問があれば遠慮なく問い合わせる」の3つを意識してみてください。これだけでも、ミスマッチはかなり減らせますよ。
代表作で見える製造国の違い
スポードといえば、ブルーイタリアンのほかにもクリスマスツリー、ブルールーム、ヘリテージなど、いくつかの代表作があります。これらはシリーズごとに、イギリス製と中国製の比率や構成がかなり違うのが面白いところです。
同じスポードでも、「このシリーズはほとんどイギリス製」「このシリーズは中国製が多め」といったクセがある、というイメージですね。
たとえばクリスマスツリーは、アメリカ市場向けの需要が大きいこともあり、マグやオーナメント系は中国製が中心になりやすい一方で、プレートやサービングピースにはイギリス製が残っていることもあります。
ブルールームは、コレクター向けの位置付けが強いアイテムほどイギリス製が多く、普段使い寄りのアイテムほど中国製が増える傾向です。
代表作ごとのざっくり傾向
| シリーズ | イギリス製が多いアイテム | 中国製が多いアイテム |
|---|---|---|
| ブルーイタリアン | ディナープレート、サイドプレート | マグ、ティーポット、ボウル類 |
| クリスマスツリー | 大皿、サービングプレート | マグ、マグセット、オーナメント |
| ブルールーム系 | 単品プレート、限定柄プレート | ギフトセット、普及価格帯アイテム |
| その他季節シリーズ | 限定生産のプレート | セット商品全般 |
あくまで一般的な傾向であり、製造国はタイミングによって変わる可能性があります。
こうして見てみると、「同じシリーズの中で、役割によって原産国を分けている」ことが分かります。
テーブルのセンターを飾る大皿や、ブランドを象徴するプレートはイギリス製を維持しつつ、数をたくさん必要とするマグやボウル、ギフトセットは中国製を活用しているイメージです。
コレクションとして代表作を揃えたい場合は、「どこに予算とこだわりを集中させるか」を決めておくと良いですよ。
たとえば、「ブルーイタリアンの大皿だけは絶対イギリス製」「クリスマスツリーは飾り用のマグだから中国製でOK」など、自分ルールを作っておくと、選ぶときの迷いが減ります。
店舗で押さえる製造国チェック

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実店舗でスポードを選ぶときに、「これ本当にイギリス製かな?」と迷ったときのチェックポイントも整理しておきます。店頭ならではの強みは、実物を手に取ってじっくり見られることなので、遠慮せず活用していきましょう。
ここをきちんと押さえておくと、「帰ってからひっくり返してみたら中国製だった…」というガッカリをかなり減らせます。
ステップ1:バックスタンプとシールを見る
まずはひっくり返してバックスタンプを確認し、Made in England か、Designed in England か、国名表記なしのロゴだけかを見ます。
そのうえで、シールの有無もチェック。小さな透明シールや金色のシールで、Made in China などと書かれていることが多いです。
シールが見当たらない場合でも、もともと貼られていて、店頭で剥がされている可能性もあります。
ギフト需要の高い時期やお店だと、「中国製のシールは見せたくない」という判断で外してしまうケースもあるので、気になる場合はスタッフさんに一言聞いてみてください。
ステップ2:スタッフへの聞き方のコツ
分からない点があれば、スタッフさんに「このシリーズは今もイギリス製ですか?」「マグとプレートで製造国は違いますか?」と、かなりストレートに聞いてしまって大丈夫です。きちんと説明してくれるお店は、それだけで信頼度が一段高いと考えていいかなと思います。
逆に、「うーん、ちょっと分からないですね」「ロットによって違うので何とも…」とだけ言われてしまう場合は、そのお店で急いで決めなくてもいいかもしれません。一度保留にして、別の店舗や信頼できるオンラインショップを検討するのも選択肢です。
店舗で確認したいことリスト
- 今店頭に出ている在庫の原産国(Made in England かどうか)
- 今後の入荷も同じ原産国が続きそうかどうか
- ギフト用にシールを剥がしてもらえるかどうか
- 原産国を理由にした返品・交換は可能かどうか
少し勇気がいるかもしれませんが、聞いてみると意外と丁寧に教えてもらえることが多いです。せっかくなら、納得してお迎えできる一枚を選びたいですよね。
スポードの中国製品質はどうか?評価と購入判断

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ここからは、スポードの中国製とイギリス製で、実際どのくらい違いがあるのかという点に踏み込んでいきます。
見た目や質感の違いだけでなく、安全性や使い勝手、リセールバリューまで含めて、あなたがどこにこだわるかを決める材料にしてもらえたらうれしいです。
「なんとなく不安」から、「ここまでは許容範囲」「ここは妥協したくない」というラインがはっきりしてくるはずですよ。
中国製と英国製の特徴比較
「中国製だからダメ」「イギリス製だから絶対に良い」といった単純な話ではなく、両者にははっきりしたキャラクターの違いがあります。
ざっくり言うと、イギリス製は味わいとストーリー、中国製は実用性とコスパ寄り、という感じですね。どちらを選ぶかは、あなたが食器に何を求めているか次第です。
見た目と質感の違い
イギリス製のスポードは、素地がわずかにクリームがかった白で、釉薬の奥に深みを感じやすいです。
ブルーイタリアンのような転写柄も、線がわずかに揺れていたり、青の濃淡にニュアンスがあって、眺めていて飽きないタイプの美しさがあります。少し離れて見ると、絵画のような柔らかさが浮かび上がってくる感じですね。
それに対して中国製は、白がやや冷たく、線はシャープでコントラストもはっきり。写真映えは抜群で、きれいに揃ったセットを日常使いしたい方にはむしろ向いているケースも多いです。
テーブルコーディネートをカッチリ整えたいときには、中国製の均一さが頼もしく感じられることもあります。
重さと扱いやすさの違い
体感ベースですが、中国製の方が少し厚みがあり、重さも増されていることがよくあります。その分だけ耐久性や安心感が増して、普段使いにはちょうどいいバランスになっていることも多いです。
小さなお子さんがいるご家庭や、ガシガシ使いたい方には、このタフさは大きなメリットになり得ます。
一方、イギリス製の古い個体は、薄くて軽く、繊細さを感じるものが多いです。その分だけ取り扱いには気を遣いますが、テーブルに並べたときの空気感はやはり特別だなと感じます。
「今日はちょっと気合いを入れたい」という日の食卓に出すと、自分の気持ちもしゃんとするような、そんな存在感です。
ざっくりまとめると、「毎日ラフに使い倒したいなら中国製寄り」「コレクションや特別な日のセッティングを楽しみたいならイギリス製寄り」という方向性で考えると、自分のスタイルに合ったバランスが見えてきやすいですよ。
製造国で変わるデザイン傾向
スポードの中国製とイギリス製は、同じパターン名でも、よく見るとかなり印象が違うことがあります。これは単に工場が違うだけでなく、転写シートの版や色設定が変わっているのも一因です。
「あれ? 同じブルーイタリアンなのに、うちのと色が違う?」と感じたことがある方もいるかもしれませんね。
たとえばブルーイタリアンでは、イギリス製の古いものほど青が深く、フロウ・ブルーに近いような柔らかいにじみが出ています。現行の中国製は、輪郭がくっきりしていて、写真で見比べると一目で分かるレベルです。
好みは分かれるところですが、「アンティーク寄りの雰囲気」が好きならイギリス製、「グラフィック的なシャープさ」が好きなら中国製が刺さりやすいと思います。
ラインナップの作り方の違い
製造国の違いは、デザインバリエーションの作り方にも影響します。イギリス製ラインは、クラシックな形状のプレートやトレイが中心で、長く続いている定番フォルムが多い印象です。
対して中国製ラインは、マグセットや季節限定のアイテム、ギフト向けの変形皿など、「今の売れ筋」に合わせた展開が目立ちます。
そのため、中国製の方が「かわいい」「今っぽい」アイテムが多いというケースもあるんですよね。
たとえば、クリスマスツリーのマグセットや、季節のイラストが入った限定マグなどは、多くが中国製です。ここをどう捉えるかで、選び方も変わってきます。
デザイン重視で選ぶなら、「国で決めつけず、実物の雰囲気を見て判断する」のがおすすめです。気になるシリーズがあれば、イギリス製と中国製を一度並べて見比べてみると、違いがよく分かって面白いですよ。
実用性に関する安全基準

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スポードの中国製について、いちばん心配されがちなのが「安全性」の部分です。特に、鉛やカドミウムといった重金属の溶出、電子レンジや食洗機への対応は、日々使ううえで無視できないポイントですよね。
「子どもにも使わせて大丈夫かな…」と不安になる気持ち、とてもよく分かります。
結論から言うと、きちんとしたルートで入ってくる現行のスポード製品は、中国製であっても基本的に各国の安全基準をクリアしたものと考えて大丈夫です。
EUをはじめ多くの地域では、陶磁器製の食器に対して鉛・カドミウムの溶出量に上限を設けており、それを満たさない製品は市場に出せません。
たとえば、EUではセラミック製食器から食品への鉛・カドミウムの移行量について、品目ごとに最大値が決められています(出典:欧州連合「Ceramic objects in contact with foodstuffs」)。
もちろん、これはあくまで「一般的な目安」であって、すべての個体を保証するわけではありません。ただ、スポードのような歴史あるブランドが、意図的に基準を外れた製品を出すメリットはほぼないので、過度に恐れる必要はないかなと感じています。
電子レンジ・食洗機対応の考え方
電子レンジや食洗機についても、Microwave Safe や Dishwasher Safe といった表記があるかどうかを必ず確認しておきたいところです。
同じブランドでも、シリーズによって対応が違ったり、金彩の有無で扱いが変わったりします。これはスポードに限らず、ウェッジウッドやナルミなどほかのブランドでも共通の考え方ですね。
Microwave Safe と書いてあっても、「長時間の高出力加熱は避ける」「急冷・急加熱はしない」といった基本的な注意点は守るのがおすすめです。食洗機も、ロゴやバックスタンプがプリントタイプのものは、長年使ううちに少しずつ薄くなっていく可能性があります。
安全性や耐久性に関する数値や基準は、国や時期によって変わる可能性があります。このページの内容はあくまで一般的な目安として受け止め、正確な情報は各ブランドや販売店の公式サイト、食品接触材料に関する各国の公的機関の情報などで必ずご確認ください。
気になる点がある場合や業務用での使用など判断が難しいケースでは、最終的な判断は専門家や販売店の担当者にご相談いただくことをおすすめします。
ブランドや素材が違っても考え方は共通なので、ボーンチャイナの扱い方を詳しく整理したウェッジウッドの電子レンジ対応ガイドなども、感覚をつかむうえで参考になると思います。「どのくらいまでなら攻めてOKか」のラインを、自分なりに決めておけると安心ですよ。
スポードの中国製は大丈夫か?生産国による選び方:まとめ
最後に、ここまでの話を「じゃあ、どう選べばいいの?」という視点で整理してみます。スポードの中国製とイギリス製は、どちらか一方だけが正解という話ではなく、あなたが何を大事にしたいかでベストの選択が変わってくるところがポイントです。
歴史やストーリー、将来のコレクション価値まで含めて楽しみたいならイギリス製中心、日常の使いやすさと価格とのバランスを重視するなら中国製も前向きに取り入れるというスタンスが、個人的にはちょうど良い落としどころかなと思っています。
全部イギリス製で揃えようとすると、どうしても予算が重くなりますし、気軽に使いにくくなってしまうこともあります。
具体的な組み合わせの例
- 毎日使うマグやボウルは中国製、来客用のプレートはイギリス製
- ブルーイタリアンだけはイギリス製で揃え、ほかのシリーズは中国製もOK
- まずは中国製でシリーズの雰囲気を試し、気に入ったら少しずつイギリス製を集める
こんなふうに、アイテムごとに役割を分けてあげると、スポード 中国製との付き合い方がぐっと楽になります。「これは普段使いチーム」「これはご褒美チーム」とラベリングしてあげるイメージですね。
まずは、プレートなど「ここはこだわりたい」というアイテムだけイギリス製にして、マグやボウルは中国製を気兼ねなくガンガン使う、といったミックスも全然アリです。スポード 中国製をどう扱うかは、あなたのテーブルのスタイルと予算、価値観次第。この記事が、自分なりの判断軸を作るヒントになっていたらうれしいです。
なお、偽物リスクをできるだけ避けたい場合は、バックスタンプや購入ルートのチェックを習慣にしつつ、迷ったときは正規店や信頼できるショップを選ぶのが無難です。
判断に困るケースや高額なアンティークを検討するときは、専門のディーラーや詳しいスタッフに相談しながら進めてみてくださいね。
最終的な判断は、あなた自身が気持ちよく使えるかどうか。その感覚を大事にしつつ、スポードとの時間を楽しんでもらえたらと思います。


