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リチャードジノリの廃盤したシリーズについて調べていて、「このお皿、本当に価値があるのかな」「イタリアンフルーツやベッキオホワイトって、どれくらいで売れるんだろう」と、いろいろ気になっている方も多いのではないでしょうか。
リチャードジノリは、イタリアンフルーツのような華やかなシリーズから、ベッキオホワイトやアンティコホワイトのようなシンプルな白磁シリーズ、ブルーローズやボンジョルノチェリー、ガーデンローズ、エデン、フェリーチェプルーン、インペロカメリア、ピノキオ、飾皿など、本当にバリエーションが豊富ですよね。
そのぶん、「これは廃盤なのか現行なのか」「コレクションとして高値が付きやすいのか、普段使い寄りの相場なのか」が分かりづらくて不安になりがちです。
しかも、買取店やフリマアプリをのぞくと、同じように見えるカップ&ソーサーでも値段がバラバラで、「何を基準に考えればいいの?」とモヤモヤしている方も多いかなと思います。
この記事では、そんなモヤモヤを少しでもほどいていけるように、リチャードジノリで廃盤のシリーズの基本的な考え方を解説します。
イタリアンフルーツやグランデューカといった人気シリーズの相場のイメージ、ベッキオホワイトをはじめとした買取が付きにくいシリーズの扱い方、そして大切な食器を長く楽しみつつ、将来の価値もできるだけ守るための保管・メンテナンスのポイントまで、できるだけ分かりやすくまとめていきます。
「自分の持っているのはこのシリーズで、だいたいこのあたりの立ち位置なんだな」とイメージがつきやすくなって、「売る」「手元に残す」「とりあえず様子を見る」など、あなたなりの次の一歩を選びやすくなると思います。
この記事で分かること
- リチャードジノリ廃盤シリーズの基本と価値の考え方
- イタリアンフルーツなど高需要シリーズの相場感
- ベッキオホワイトなど買取が付きにくいシリーズの扱い方
- 廃盤シリーズの価値を守る保管・メンテナンスのコツ
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リチャードジノリで廃盤となったシリーズの基本と市場価値

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最初のブロックでは、そもそもリチャードジノリで廃盤のシリーズとは何か、という基本から、なぜ価値が付くのか、なぜ相場が二極化しやすいのかを整理していきます。
そのうえで、イタリアンフルーツやグランデューカなど、高値が付きやすいシリーズと注意したいシリーズをざっくり見ていきましょう。
廃盤のシリーズとは何か
リチャードジノリは、現在はジノリ1735の名前で展開しているイタリアの老舗磁器ブランドで、創業は18世紀半ば。イタリア・トスカーナのドッチャに窯を構え、ヨーロッパ各国の名窯と肩を並べてきた歴史があります。
このあたりのストーリーは、メーカーの歴史ページでも語られていて、「ただのブランド食器」以上の存在だというのが伝わってきます。
そんな長い歴史の中で、リチャードジノリは本当にたくさんのシリーズを生み出してきました。
いま名前が挙がりやすいのは、イタリアンフルーツ、グランデューカ、アンティコホワイト、ベッキオホワイト、ブルーローズ、エデン、フェリーチェプルーン、ボンジョルノチェリー、ガーデンローズ、インペロカメリア、ピノキオ、そしてイヤープレートや飾皿など。これらの多くは、すでに生産が終了した「廃盤シリーズ」になっています。
ここでいう廃盤シリーズとは、メーカーが新しく作っていないラインのことです。お店に新品として入ってくることはなく、市場にあるのは倉庫に眠っていたデッドストックか、誰かの手元にあった中古品だけ。
つまり、「これから増えることはなく、減っていく一方のシリーズ」ということですね。
リチャードジノリの廃盤シリーズの難しいところは、「廃盤=全部プレミア」ではないことです。
イタリアンフルーツのようにファンが多くて相場が安定しているシリーズもあれば、ベッキオホワイトのように流通量が多く、実用的な価格帯に落ち着きやすいシリーズもあります。
また、同じシリーズでもカップ&ソーサーと大皿、ポット類で評価のされ方が変わるのもポイントです。
まずは、リチャードジノリの廃盤シリーズ=いくつかの系統に分かれる集合体、と考えておくと、あとから相場や買取を見ていくときに整理しやすくなると思います。
シリーズ名が分からない場合は、柄のアップとバックスタンプ(裏面のロゴ)の写真をセットで撮っておくと、後から調べやすいです。
刻印ごとの年代や特徴については、リチャードジノリの刻印と製造年代の早見ガイドで、できるだけ分かりやすく整理しています。
廃盤したシリーズが価値を持つ理由

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次に、なぜ廃盤したシリーズに価値が生まれるのかを少し掘り下げていきます。ここを押さえておくと、「自分の食器が高価なのかどうか」を判断するヒントになりますよ。
理由1:供給が増えないから
一番分かりやすいのは、やはり供給が増えないことです。生産が続いている現行シリーズなら、「欲しい人が増えたら、メーカーがまた作る」という選択肢があります。
でも、廃盤シリーズはそうはいきません。新品として追加されない以上、現存する個体だけで需要を満たすしかないんですよね。
特にイタリアンフルーツやグランデューカ、レッドコック、インペロカメリアのように、もともとからファンが多いシリーズは、徐々に「欲しい人の数 > 状態の良い在庫」というバランスになりやすく、その結果として相場が上がりやすくなります。
理由2:職人技術が込められたデザイン
リチャードジノリの魅力は、何と言っても絵付けや造形の美しさです。イタリアンフルーツの果物と小花のモチーフ、グランデューカやインペロ系のクラシカルな金彩、ブルーローズやガーデンローズの繊細な花柄など、「見た瞬間にジノリだな」と分かる世界観があります。
こうしたデザインは、今のコスト感覚でゼロから作ろうとすると、かなり高価になってしまいます。だからこそ、「昔のジノリだからこそ実現できたクオリティ」として、廃盤シリーズに魅力を感じる方が多いんですよね。
理由3:シリーズごとのストーリーと知名度
同じ廃盤でも、イタリアンフルーツやベッキオホワイトのように「名前を聞いたことがある」シリーズと、あまり知られていないシリーズでは、どうしても評価が違ってきます。
イタリアンフルーツは、カタログや雑誌、SNSなどで目にする機会が多く、「いつか欲しい憧れのシリーズ」として認識されていることが多いです。
一方、マニアックな柄や短命だったシリーズは、実物の美しさは素晴らしくても、知名度の低さから相場が伸びにくいこともあります。
これは少しもったいない気もしますが、逆に言えば、知る人ぞ知る「通好みのシリーズ」をお得に楽しめるチャンスでもあります。
理由4:状態の良さとセットの揃い具合
そして、最後に大きいのが状態とセット感です。どれだけ人気のシリーズでも、欠けやヒビ、金彩の大きな剥がれがあると、やはり評価は下がります。
逆に、未使用に近いコンディションで、カップ&ソーサーが6客揃っている、ポットやシュガー、クリーマーもセットになっている──こうなると、「そのままテーブルコーディネートに使える理想形」として評価されやすくなります。
リチャードジノリの廃盤シリーズの価値を考えるときは、「シリーズ名」「デザインの特徴」「知名度」「状態」「セットの揃い方」の5つを、一度紙に書き出して整理してみると、自分の中でもやっとしていたイメージがクリアになりやすいですよ。
廃盤したシリーズの相場二極化の背景
中古市場を見ていると、「びっくりするくらい高いもの」と「えっ、この価格でいいの?」というくらい安いものが、同じリチャードジノリでも廃盤シリーズの中に同居しています。
これが、いわゆる相場の二極化です。ここが分からないと、「自分のだけ安く評価されているのでは?」と不安になりがちなので、背景を整理しておきましょう。
高値ゾーンと実用ゾーンがはっきり分かれる
ざっくり分けると、
- 高値ゾーン:イタリアンフルーツ、グランデューカ、レッドコック、インペロカメリア、インペロビアンコなど
- 実用ゾーン:ベッキオホワイト、アンティコホワイト、ボンジョルノホワイトなどの白磁・シンプル系
- 個性派・局地的人気ゾーン:ブルーローズ、ガーデンローズ、ボンジョルノチェリー、エデン、フェリーチェプルーン、ピノキオ、飾皿・イヤープレートなど
というイメージです。高値ゾーンは、買い手側のニーズが「憧れのシリーズを揃えたい」「コレクションとして持っておきたい」に寄っています。
一方、実用ゾーンは、「いい食器を普段使いにしたい」「すでに持っている枚数を少し増やしたい」というニーズが中心です。
単品とセットで世界が変わる
もうひとつ大きいのが、単品かセットかという違いです。例えば、イタリアンフルーツのカップ&ソーサー1客だけだと、たしかに人気シリーズではありますが、「一客だけ買い足したい」という人はそこまで多くありません。
でも、同じシリーズのカップ&ソーサー6客セット、しかもティーポットやケーキプレートまで揃っているとなると、「一気に夢のティーセットが完成する」ので、一気に購入意欲が高まりやすいんですよね。
逆に、ベッキオホワイトのプレートが1枚だけだと、どうしても実用的な買取価格になりがちですが、20cmプレート6枚セット+26cmプレート6枚セット、といった揃え方をしていると、「普段使いを一式揃えたい人」にとって魅力的なセットになって、評価が変わってきます。
売る場所・タイミングも影響する
同じリチャードジノリの廃盤シリーズでも、
- ブランド食器に強い買取店にまとめて査定してもらう
- フリマアプリでゆっくり希望価格に近い条件で売る
- オークション形式で一気に手放す
といった選択肢で、手元に残る金額が結構変わってきます。時間をかけられるかどうか、自分で梱包ややり取りをする手間をどれくらい許容できるかで、ベストな選択肢は変わるので、「相場=どの方法で売るかによって変動するもの」だと考えておくと、少し気が楽になるかなと思います。
ここでお話ししている相場感は、あくまで中古市場全体をならしたときの一般的なイメージです。
実際の取引価格は、時期、為替、人気の上下、出品写真のクオリティや説明文の書き方などでも大きく変わります。
正確な価格を知りたい場合は、複数の買取店やオークション結果などをチェックしつつ、最終的な判断は専門家とも相談しながら進めてください。
リチャードジノリで高額取引される主なシリーズ

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ここからは、実際に高額になりやすいシリーズを、もう少し具体的に見ていきます。
もちろん、状態やセットの揃い方で上下はありますが、「このあたりの名前が付いていると高額ゾーンに入りやすい」という目安として使ってもらえるとよいかなと思います。
イタリアンフルーツ
まず外せないのがイタリアンフルーツです。果物と小花のモチーフに金彩の縁取りが入ったデザインで、「ジノリと言えばこれ」というイメージを持つ方も多いはず。
華やかさと使いやすさのバランスがよく、ティータイムから食事のシーンまで幅広く映えるので、今も根強い人気があります。
相場のイメージとしては、
- カップ&ソーサーペア:状態やバックスタンプにもよりますが、数百円〜数千円台
- カップ&ソーサー6客セット:ペアの合計より一段高いレンジになりやすい
- ティーポット・コーヒーポット・大皿:シリーズの要となるため、単体でも評価されやすい
といった感覚です。特に、カップ&ソーサー+ティーポット+シュガー+クリーマー+ケーキプレートといった「フルセット」に近い構成になると、見た目の満足度も高く、査定側も「セットとして売りやすい」と判断しやすくなります。
グランデューカ
次にグランデューカ。こちらは、イタリアンフルーツよりさらに「ザ・クラシカル」という雰囲気があり、金彩がしっかり入った豪華なシリーズです。
もともとの定価も高めだったため、中古でも「ワンランク上のジノリ」として扱われることが多いゾーンです。
グランデューカは、
- カップ&ソーサーペア:それなりの価格帯からスタート
- 4客セット・6客セット:ペア単位よりも一段高いレンジで評価されやすい
- ポット類や大皿:シリーズの象徴的なアイテムとして、存在感がある
というイメージで、特にカップ&ソーサー4客セット・6客セットは、「ゲストを招いてお茶を出すときの理想形」として需要が高いです。
同じグランデューカでも、金彩の状態や、裏側の刻印(年代差)によっても細かく評価が変わることがあります。
レッドコックやインペロカメリアなどの個性派
雄鶏モチーフのレッドコックや、古典様式の装飾が映えるインペロ系(インペロビアンコ、インペロカメリアなど)も、高額ゾーンに入りやすいシリーズです。
数としてはイタリアンフルーツほど見かけないので、「欲しい人の絶対数は少ないけれど、刺さる人にはとても強く刺さる」タイプですね。
レッドコックは、カントリー風やナチュラルなインテリアと相性が良く、キッチンに飾りながら使うスタイルにもぴったり。インペロカメリアは、よりフォーマルな雰囲気で、テーブルに置くだけで空気が変わるような存在感があります。
ここで挙げたシリーズ以外にも、ロイヤルブルーやアンティコチェリー、ジュエリー、パールブルーなど、条件によって高価買取の候補になるシリーズはいろいろあります。
シリーズ名が分かる場合は、まず一度ネットで「シリーズ名+カップ&ソーサー」「シリーズ名+プレート」などで相場を広く眺めてみると、自分の持ち物の立ち位置が見えてきますよ。
リチャードジノリで注意したいシリーズ

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最後に、「廃盤だから高いはず」と思われがちだけれど、実際の買取ではそこまで伸びにくいシリーズについても触れておきます。ここを知っておくと、査定結果を見たときのモヤモヤが少し減るかなと思います。
ベッキオホワイトやアンティコホワイトなどの白磁系
ベッキオホワイトは、ジノリの中でも超定番のシリーズで、愛用している方も多いですよね。私も普段使いとして大好きなシリーズです。
ただ、中古市場に出てくる量が非常に多いため、単品プレートやバラのカップ&ソーサーは、どうしても実用的な価格帯に落ち着きやすくなります。
アンティコホワイトも同じようなポジションで、シンプルで合わせやすいぶん、「プレミア価格」というより「良質な普段使い」として評価されることが多いです。
とはいえ、26cmプレート6枚セット+20cmプレート6枚セットなど、「そのままディナーに使えるセット」として揃っている場合は、まとめて売ることで評価が変わることもあります。
ボンジョルノホワイトやデイリーユース寄りのシリーズ
ボンジョルノホワイトも、普段使いを意識したシリーズで、マグカップやシンプルなプレートなど、日常にすっと馴染む形が多いです。
その反面、「コレクション性」より「実用性」で選ばれるので、廃盤であっても極端に高額になるケースはそこまで多くありません。
このあたりのシリーズは、買取店に出すよりも、フリマアプリや知人への譲渡などを通じて、「普段使いでガシガシ使ってくれる次の持ち主」にバトンを渡すイメージのほうが、結果として満足度が高くなることもあります。
イヤープレートや飾皿などのコレクションアイテム
イヤープレートや飾皿は、その年ごと・モチーフごとの好みに左右されるアイテムです。シリーズとして追いかけているコレクターもいますが、「この柄だけ欲しい」という人を探すのはなかなか大変で、まとめて売るにしても相場はそこまで大きく伸びにくいゾーンです。
とはいえ、壁掛けとして飾ったり、ディスプレイ棚に立てかけたりと、インテリアとしての存在感は抜群なので、「無理に売らず、自宅で楽しむ」という選択肢も十分ありだと思います。
買取価格が期待より低かったとしても、それは「そのお店のニーズ」や「今の市場バランス」を反映した数字でしかありません。
ほかの買取店なら評価が変わることもありますし、自分でフリマアプリに出品すれば、また違う結果になることもあります。1回の査定結果だけで「価値がない」と決めつけてしまわず、落ち着いて選択肢を比べてみてくださいね。
リチャードジノリの廃盤シリーズの売買と保管ガイド

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ここからは、実際にジノリの廃盤シリーズを売る・手元に残す・いったん保留する、といった判断をしていくうえで役立つ実務的なポイントをまとめていきます。
買取相場のざっくりしたイメージ、高く売るためにできる工夫、売却が難しいときの考え方、そして長く楽しむための保管・メンテナンスまで、一気に整理していきましょう。
リチャードジノリの買取相場とシリーズ別目安
まずは、「だいたいどれくらいのレンジで動いているのか」をつかむために、代表的なシリーズごとのイメージを表にまとめておきます。
ここで挙げる金額帯は、あくまで中古市場の一般的な目安であり、時期・状態・売り方によって大きく変動する点は必ず意識しておいてください。
| シリーズ名 | アイテムとセット例 | 買取の目安レンジ | 傾向・コメント |
|---|---|---|---|
| イタリアンフルーツ | カップ&ソーサーペア〜6客セット、ポット類 | ペアで数百円〜数千円台、6客でさらに上のレンジ | 常に一定の需要があり、状態とセット数で評価が大きく変わる |
| グランデューカ | カップ&ソーサー、4〜6客セット、ポット類 | ペアからすでに高め、セットで一段上の価格帯へ | 金彩が映えるシリーズで、もともとの定価も高め |
| レッドコック | カップ&ソーサー、プレート類 | アイテムやセット内容により数千円前後〜 | 個数は少ないがファンもいる、ニッチな高値ゾーン |
| インペロカメリアなどインペロ系 | カップ&ソーサー、ティーポット、大皿 | セット・ポット類で数千円〜の評価になりやすい | 古典的な装飾と金彩で「特別感」が出やすいシリーズ |
| ベッキオホワイト | プレート、カップ&ソーサー | 単品は数百円程度〜、セットで少し上乗せ | 流通量が多く、実用ゾーンの相場に落ち着きやすい |
| ボンジョルノホワイト | マグ、プレートなど | 単品だとかなり控えめな査定になりやすい | 普段使い向けとしてのニーズがメイン |
| ブルーローズ、ガーデンローズなど | カップ&ソーサー、プレート | シリーズ・状態によってレンジが大きく変わる | コレクター・ファンがいる一方、市場に多くないため個体差も大きい |
このように、「シリーズごとの人気」「アイテムの種類」「セットの揃い具合」の三つで、大まかなレンジが決まってきます。同じイタリアンフルーツでも、
- カップ&ソーサー1客だけバラで出す
- カップ&ソーサー6客+ティーポット+ケーキプレートをまとめて出す
では、買取店の側から見ても「売りやすさ」がまったく違うので、当然ながら評価も変わってきます。
ここで紹介しているレンジは、あくまで「こういうゾーンになりやすい」という一般的な目安です。実際の買取価格は、店舗ごとの方針やキャンペーン、為替、需要の波など、多くの要因で変動します。
正確な金額を知りたい場合は、複数の店舗で査定を取ったり、オークションの落札結果をチェックしたりしながら、最終的な判断は専門家とも相談して決めるようにしてください。
廃盤のシリーズを高く売る6つのポイント

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せっかく手放すなら、できるだけ良い条件で送り出してあげたいですよね。ここでは、リチャードジノリの廃盤となったシリーズを少しでも高く、そして納得感を持って売るためのポイントを、六つに分けて整理していきます。
「ここまではやっておこう」というチェックリストとして活用してみてください。
1. シリーズ名・アイテムをしっかり特定する
まず大前提として、「これは何のシリーズの、どんなアイテムなのか」をできるだけ正確に把握しておくことが大事です。
イタリアンフルーツなのか、アンティコホワイトなのか、ブルーローズなのか、インペロカメリアなのか――シリーズによって、査定の土台となる相場がまったく違います。
シリーズ名が分からない場合は、柄のアップとバックスタンプ(裏面ロゴ)の写真をセットで撮っておき、買取店や専門店にメールで問い合わせるのがおすすめです。
2. できるだけセットでまとめる
高く売るうえでかなり効いてくるのが、「どこまでセット感を出せるか」です。カップだけ・ソーサーだけなどバラバラに出すより、
- カップ&ソーサーを1客分として揃える
- それをペアにする
- さらに4客・6客セットにまとめる
といった具合に、「実際に使うときのまとまり」を意識して組み立ててあげると、査定側から見ても「売りやすいセット」として評価されやすくなります。
特にグランデューカなどは、4客セット・6客セットで揃っているかどうかで、価格帯が大きく変わることが多いです。
3. 軽い汚れは自分でクリーニングしておく
茶渋やくもり、長年のホコリなど、自分で安全に落とせる汚れは事前にケアしておくのがおすすめです。見た目の印象が良くなるだけでなく、「大事に扱われてきたんだな」というメッセージにもなります。
ただし、金彩や繊細な絵付け部分を強くこすりすぎると、それだけで評価が下がってしまうこともあります。柔らかいスポンジと中性洗剤を使い、「優しくなでる」くらいのイメージで洗うのが安心です。
4. 外箱・保証書・シリーズカードなどを一緒に出す
もし手元に、ブランドロゴ入りの箱や、シリーズ名が書かれたカード、購入時の保証書などが残っていれば、
必ず一緒に出しましょう。これらは必須ではありませんが、「本物であることの安心感」につながり、査定側にとっても販売しやすい材料になります。
5. 買取店の得意分野をチェックする
同じリチャードジノリの廃盤になったシリーズでも、どのお店に持っていくかで評価が変わることはよくあります。ブランドバッグがメインのお店と、洋食器や北欧食器に強いお店とでは、やはり見ているポイントが違いますよね。
「リチャードジノリ」「イタリアンフルーツ」「洋食器買取」などのキーワードで検索してみて、過去の買取実績を写真付きで公開しているところは、ジノリへの理解が深い可能性が高いです。
そういったお店を候補にしつつ、複数の査定を比べてみるのがおすすめです。
6. 偽物・B級品・ダメージに注意する
人気ブランドである以上、偽物やB級品が紛れ込んでいる可能性もゼロではありません。また、ぱっと見では分かりにくい細かな貫入やヘアライン(細いヒビ)が入っていることもあります。
気になる場合は、一度「偽物かもしれない」「ダメージがあるかも」と疑ってみるくらいの慎重さがあると安心です。
偽物やB級品の見分け方については、ジノリの偽物を見分けるチェックポイントも参考になると思います。
六つ全部やろうとすると大変に感じるかもしれませんが、「シリーズ名を特定する」「できるだけセットでまとめる」「軽くクリーニングする」の3つだけでも、査定結果はかなり変わってきます。できるところから、無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。
リチャードジノリで売却が難しいケースと対策

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実際のご相談のなかで、「これはちょっと厳しいかもしれません…」とお伝えすることが多いパターンもあります。ここでは、売却が難しいケースと、そのときに選べる選択肢について整理しておきます。
よくある「売りづらい」パターン
売却が難しくなりがちなパターンは、だいたい次のようなものです。
- ベッキオホワイトのプレートが数枚だけ、バラバラに残っている
- ボンジョルノホワイトのマグカップだけ2〜3客
- カップだけ・ソーサーだけで、ペアになっていない
- イヤープレートや飾皿がそれぞれ単品で数枚だけ
- ヒビ・欠け・大きな金彩剥がれがあるアイテム
こういったケースでは、買取店側から見ると、
- 同じような在庫をすでに多く抱えている可能性が高い
- セットに組み直すのが難しく、販売に手間がかかる
- ヒビや欠けがあると、そもそも販売できない(またはかなり安く出すしかない)
といった事情があり、どうしても査定が控えめになったり、場合によっては値段が付かないこともあります。
そんなときの現実的な選択肢
「買取が難しい」と言われたときの選択肢は、大きく三つです。
- 自宅でそのまま使い続ける
- フリマアプリ・オークションで、シリーズごとにまとめて出品する
- 他ブランドや他シリーズの食器とまとめて、買取店に「おまとめ査定」を依頼する
自宅で使い続けるのは、一番シンプルで満足度も高い選択肢です。廃盤シリーズだからこそ、「自分の家で最後まで責任を持って使い切る」という考え方も、とても素敵だと思います。
フリマアプリを活用する場合は、「シリーズごとにまとめてセット出品」するのがおすすめです。
例えば、ベッキオホワイトのプレートをサイズごとにセットにしたり、マグカップを2〜4客セットで出したりすると、「普段使いをちょっと良い食器にしたい人」に刺さりやすくなります。
おまとめ査定という選択肢
「フリマアプリはハードルが高い」「やり取りや梱包が大変そう」という場合は、他のブランド食器と一緒に「おまとめ査定」をしてもらうのも手です。単品では値段が付きにくいアイテムでも、
- リチャードジノリのベッキオホワイト数点
- 他のブランドのプレート・カップ&ソーサー
- カトラリーやグラス
といった形でまとめることで、「テーブルウェア一式」としてまとめて販売しやすくなるため、査定が少し上向くこともあります。
大事なのは、「このアイテムは絶対に高く売れなきゃおかしい」と思い込まないことかなと思います。
買取店からの査定が期待より低くても、それは「そのお店のビジネスモデルと今の在庫状況」を映した数字にすぎません。
感情的になりすぎず、「この価格なら手放してもいいか」「やっぱり自宅で使おうか」と、あなた自身の感覚を大事にしてもらえたらうれしいです。
廃盤シリーズの長期保管とメンテナンス

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「今すぐ売るつもりはないけれど、いつか手放すかもしれない」「基本的には自分で使い続けたいけれど、状態もできるだけ良く保ちたい」という方も多いはずです。
ここでは、リチャードジノリの廃盤となったシリーズを長く楽しみつつ、将来の価値も守っていくための保管・メンテナンスのポイントをまとめます。
金彩・絵付けを守る洗い方
イタリアンフルーツやグランデューカ、インペロカメリアなど、金彩や繊細な絵付けが入ったシリーズは、基本的に手洗いが安心です。
高温の食洗機や強い水圧、研磨作用のある洗剤は、金彩の摩耗や絵付けのくすみに直結しやすいからです。
メーカー公式のプロダクトケアでも、金属装飾のある製品は食洗機を避け、柔らかい布と中性洗剤で手洗いし、急激な温度変化を避けるよう案内されています(出典:Ginori 1735公式 Product Care)。
ベッキオホワイトのような白磁シリーズは、食洗機対応とされることもありますが、金彩入りのラインや装飾が多いものは、できるだけ「ぬるま湯+やわらかいスポンジ+中性洗剤」で優しく洗い、すぐに水分を拭き取ってあげるのが安心です。
重ねて収納する時の工夫
プレートやカップを重ねて収納するときは、ちょっとした工夫で傷や欠けをかなり防げます。
- お皿同士の間に薄い布やキッチンペーパー、和紙を一枚挟む
- カップは持ち手がぶつからないよう、方向を揃えて置く
- 棚の中にぎゅうぎゅうに詰め込まず、少し余白を残す
特に、ベッキオホワイトやアンティコホワイトのレリーフ部分は、擦れやすいポイントでもあるので、間に何かを挟んでおくだけで表面の小傷をかなり抑えられます。
「自分が中古で買う立場だったらどう感じるか」をイメージしながら収納方法を決めてみてください。
温度変化と貫入・ヒビ対策
急激な温度変化は、貫入(表面の細かなヒビ)や、目に見えるヒビ割れの原因になることがあります。
- オーブンから出したばかりの器を、冷たいシンクやステンレス台に直接置かない
- 冷蔵庫に入れてキンキンに冷えた器に、いきなり熱々のスープを注がない
- 急激に冷やす・温めるという使い方を避ける
特に廃盤シリーズは、すでに製造から年月が経っている場合も多く、内部の見えない部分に疲労がたまっていることもあります。「少しゆっくり温度をなじませる」イメージで使ってあげると、長持ちしやすいですよ。
長期保管の環境づくり
長期保管を前提にするなら、環境づくりも大事です。
- 湿気の多い場所は避け、風通しの良い棚に置く
- 直射日光が当たる位置を避け、日焼けによる変色を防ぐ
- 段ボールに入れて押し入れにしまい込む場合は、防湿剤や緩衝材を合わせて使う
とくに絵付けや金彩があるシリーズは、長時間の直射日光で色があせたり、表面がカサついた印象になることもあります。
できればガラス扉付きのキャビネットなどに飾りながら保管できると、「眺めて楽しむ+状態も守る」という二つのメリットを両立しやすいです。
廃盤シリーズだからといって、棚の奥にしまい込んでしまうのは少しもったいないと感じています。
日常のなかでたまに登場して、「やっぱりいいな」と実感する時間を持つことが、結果的に大切に扱うことにもつながるので、あなたなりの「使う」と「守る」のバランスを見つけていってもらえたらうれしいです。
まとめ:リチャードジノリの廃盤シリーズとのつきあい方
ここまで、廃盤になったシリーズについて、かなり盛りだくさんでお話ししてきました。最後に、ポイントを簡単に振り返りつつ、これからどう付き合っていくかのヒントをまとめておきます。
- 廃盤のシリーズは、「コレクション向きの高値ゾーン」と「実用寄りの価格ゾーン」に分かれやすい
- イタリアンフルーツ、グランデューカ、レッドコック、インペロカメリアなどは、高額ゾーンの代表格になりやすい
- ベッキオホワイトやボンジョルノホワイトなどは、流通量の多さから、単品では実用的な相場に落ち着きやすいが、セットの組み方しだいで評価が変わる
- 高く売るには、「シリーズ名の特定」「セット化」「軽いクリーニング」が特に効いてくる
- 今すぐ売らない場合でも、洗い方や収納、温度変化への配慮で、将来の状態と価値を守ることができる
大事なのは、「いくらで売れるか」だけで廃盤のシリーズとの付き合い方を決めないことかなと思っています。
思い出が詰まったティーセットであれば、「もう少し自分の家で一緒に過ごそう」と決めるのも素敵な選択ですし、逆に「今のライフスタイルには合わなくなってきたから、次の持ち主にバトンを渡そう」と決めるのも立派な選択です。
この記事でお話しした相場や買取の話は、あくまで一般的な目安であり、今後の市場や為替、トレンドによっても変動します。
正確な情報は、各買取店やメーカー・公式サイトの最新情報を必ず確認し、金額の大きな売却やコレクション整理をする際には、最終的な判断を専門家や査定士に相談しながら進めてください。
ノーブルカップボードでは、これからもリチャードジノリをはじめとするブランド食器について、「どう楽しむか」「どう選ぶか」「どう手放すか」を一緒に考えていけるような情報を発信していきます。
リチャードジノリの廃盤シリーズとのこれからの付き合い方を考えるうえで、少しでも参考になっていたら、とてもうれしいです。
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